心の余韻は、台所に。

20090508081532
木曜、16時55分、
月曜に病床で、苦笑いしながらも
手を振ってくれたのが最後だった。
38にもなる私のことを、コウジチャンと
呼んでた母の姉が他界。高速で二時間、
臨終に間に合わないまま、おばさん家に
着くと、庭の陽は緩やかに沈んでたよ。
仏間で横になるおばちゃんは
病床よりも顔色が優れていて
息もしないで寝るひとだった。
母と二番めの姉、娘たちは台所で
お茶や炊き出し、通夜の準備をする。
祖母が亡くなったときと同じように
おばさんと、いそいそしてるみたく。
ほらー、忙しいんだから。
悲しむ間もなく、忙しい3姉妹。
悲しくないように忙しく。忙しく。
親族が集まる仏間、叔母は何処に。
奥の台所で母と、弔問の茶を煎れる
叔母の残した、心の余韻がする。
にぎやかな姉妹の声が
荘厳な坊さんの経に乗る。
台所で働く、おばちゃんは
ひとごとみたいな顔して。