残すところ農地の契約満了まで、あと1ヶ月になり、最後のさいごがやたら長い。
今更ながら返還の最終協議なのか 。
そもそも耕起はおろかマルチも残ってて、草びっちりだったのに、きれいに耕して返せというのは原状復帰なのだろうか。
築50年の住まいを契約して、新築時の写真を見せられて原状復帰とか論外じゃね。勘弁してほしい。
これはもう「早く手放しなされ」と風の時代が叫んでいるのかも知れない。
秋にあんだけ耕起して、 新規就農する主のせがれのため畝まで増築したのに。 今さら新築復帰って。あーた
今すぐそっこーお返しします。
と言って立ち去りたい。
つい先日。最後の菊芋を全て掘り上げた翌日の電話。地主さまが最後の協議と仰る経緯。
いや。繰り返しますぞ。借りたときは草刈おろか耕起もしてなかったやん。
気がつけば就農して十年。思い起こせば、とても刈りづらいアキのボタンが一面を覆った900坪に鍬一本で挑んだのです。
畝は残ってた。まだ幸いだった
借りたとき耕起されてたら畝なんて残っとらん。
その頃の私は大地に根を張るアキノボタンを見習えとばかりに、空いた時間には、根無し草の労働を繰り返してた。
結婚して一ヶ月で職を失い、せめて家内は食に困らぬよう、日雇いのなかから第一次産業を育んだのです。
どこかしら男のカッコつけだったけれど。
就農して粘土質のアキノボタンだし、とても鍬一本では刃が立たない。金も機材もく、ワンシーズンで荒れ地を招いてしまった。
そこからの巻き戻しが そりゃもう大変だった。 次々と畳み掛ける季節の速さに、抗いながら 少しずつ、いなし、耕し、草刈りにおわれ、大した経営結果に至らず。あと1ヶ月。
自然の一部として通い続け、あらゆるエネルギーをぜんぶ投資し続ける巡回投資でした。 残り菊芋3メートル。
後ろを振り返ると、社会を生きるために始めた10年なのに、自然に取り込まれ、死にそうになった日々だったわ。
感慨深く、冷たい泥に触れて思った。 今こそがベストのコンディションだと自慢したいが、やれることはやったし、ただただ静かにリタイアさせて欲しい。
自分の不注意で 巨木化させたハゼのラスボス。 ほぼ刺し違えで抹殺した。 幹がでかけりゃ根もでかい。 後ろめたさ一杯でバラバラに解体。畑の真ん中でシタイの遺棄でもやってる気分だ
もう。はよ立ち去りたい(+_+)
田尻の日々と、私に合掌。
あと少し。お疲れ様でした。