満ち引き。

今宵は仕事を離れ、お酒を嗜み、愉快に過ごした。
ところが帰宅し一息つく頃に、不意にやってくる虚脱感。
いや、虚脱感というより得体の知れない空虚感だろうか。
この瞬間に襲われた感覚、衝動に駈られるのは、なぜ?
判らねぇ…
こんなときに限って、思いがけず、我の中から
孤独の影のようなものが、突き上がってくる。
孤独を恐れず、やりたい放題だった頃、
いいっぱなしだった頃。孤独を買って出た頃。
もう、そんな勇気はないとでも言うのか!?
いまさら何を、恐れているのだろう???
溢れくる 空虚な思い。
それは潮の満引きのように、繰り返しやってくる。
ああ、蒸し暑く 忌々しい夜になりそうだ。