草蒸しの朝。

20080918112023

手を入れているのか、居ないのか。雑然たる我が家の庭。
台風のせいか、朝方の庭に雨が降り、座敷の窓を開けたら
もわーーンと、植木や野菜その他雑草の香りがしたよ。
何年まえ?
生きる気力なくして実家に駆け込み、療養生活した日々。
社会のカテゴライズで言えば、臑かじるニート暮らし、だ。
悪いと思ったよ。
年金暮らしの父母に、壊れきった長男の醜態は。
10ねん居る彼女に、何の展望も見せぬ愚かな男は。
なぜこんなことになったのか?来る日も来る日も、
この座敷に腰を下ろし、窓を開け放って眺めた庭。
我が家の草蒸す庭からは、リセットの香りがする。
新しい匂いがする。命がざわざわする音がする。
こんな雑然とした庭でも陽が注ぐと愛されてる感じ。
毎朝、こうやって珈琲を片手に
問い続けた一年があったな。
昨晩、我が家に帰ってきて、寝ぼけ眼で眺めた庭。
雨が降り、陽が注ぎ、草蒸す庭から、あのときと
同じリセットの香りがする。命の匂いはいいね。
ああ、大荒れだった相場も
やっとこ振り出しに戻れそうな今。
そんで、大荒れだった男の学びが
ひと様の役に立てるはず、と薫り来る今。
俺は雑然たる庭だ。存在をくれるのは皆だ。
命がおかげ様って言う。迷いなんてナイ。