ラジエータのLLCがにじむ、微細なクラックを補修


☆OPEL ASTRA(F) 冷却系メンテナンス記録☆

アッパーホースの繋ぎ口あたりの、
ラジエータ本体にクラックを発見。

高年式車になるほど、樹脂製ラジエータにたびたび発症するようで、ダダ漏れではないが、車検項目になっているので、滲みから漏れへと悪化しないうちに、クラックを埋める何らかの処置を行うことにした。


① まずは車検前。LLCに漏れ止め剤を注入

② でも再発して。耐熱コーキング剤を試す

③ 床材に使ったウレタンニスの施工テスト


微細なヒビなら 漏れ止め剤で充分。

予めケミカル処置をして車検を受け、特に問題なかった冷却系も、三ヶ月経ってLLC溶液がかなり減っていることに気付き、サブタンクやラジエータをチェック。漏れ止め剤で止まったはずのアッパーホースの継ぎ目に滲みが再発。

漏れ止め剤の効果はあったけど、物理的にも塞いでおきたいので、症例に適合しそうな資材を調べたら、カーメンテのご同輩たちがコーキング剤を活用していることを知る。お風呂の補修に使うバスコークは活用のレビューも多い!

-50℃~200℃の耐熱温度らしいけど、ラジエータ廻りなので100℃に耐えられたら合格。しかもバスコークなら常備品なので買う手間も要らず、さっそく実行!

マスキングして盛る、表面をならす。養生に24時間。後日テスト走行。盛ったバスコークに水泡が。押すと水がじわーっと出た。

施工の面積と量が小さかったのか、内圧に耐えていないのか。バスコークは粘度があるので、ひび割れには直接入りこめてない。そんなアプローチ不足も課題。

水疱のバスコークを取り除いて、アプローチ不足を改善できる素材を探す。自慢のDIYメンテ資材のストックから、フローリング補修のために購入した水性ウレタンニスが症例と材質、環境にマッチしそうな予感。

本来はタフな環境に適さないと思うが、クリアが落ちた床材に、塗膜を作るコーティング剤として使っている。塗って乾燥すると弾性を残して固化する。

閑話休題。キャップを開けると、内側に溜まった溶剤が固化して貼りついていたので、剥がして耐熱テストしてみた。施工の大きさも概ねこの程度。アッパーホースはエンジンを廻った高温のLLCがラジエータに流れ込むので、100℃の熱湯をLLCに見立て、コーヒー淹れるために沸かした熱湯をそっとかけてみた。

あぁっ!縮んだww…

溶けはしなかったけど、いま二割くらい縮んだよなぁ。ラジエータ環境にマッチするのか一抹の不安。仕方ない、テストしてその後で考えるよ。上手く行けば幸い。コーキング剤ほど粘度がないので、爪楊枝の先にウレタンニスをつけ、クラックをなぞると乳白色の筋がスイっと流し込まれて、見え難いヒビの様子も判るよ。

厚塗りを避けて軽くクラックに流しこみ乾燥。走行後にチェックすると、ぜんぜん駄目じゃなさそう。写真を見ると中央にちいさな三つの点があるのがわかる。これが一度では埋めきれなかった、クラックから滲むLLCです。

アッパーホースには熱湯状態のLLCが流れ込むので、樹脂製ラジエータは大きな温度差で収縮を繰り返している。それゆえ高年式車にはクラックが発生するワケですな

乾燥じかんが短く、さくっと三度ぬり。層を重ね上げられるのもいい。試乗すると滲んだあとがあった。仕上がりまでもうちょい。密着が弱いのかもしれんので、バスコークを厚くぬる方が得策かも。しかしLLCはかなり減っとる。

そして後日、水温計を確認しながら30分ほど運転。LLCの温度が95℃になるのが早いことに気付く!そっこーで近くのコンビニに立ちより、ボンネット開けるとサブタンクの見えない所で

水芸みたいにLLCが噴き出しとる。

もはや、微細といえない悲惨な状態。もしかすると、ちょいちょい気になっていた「LLCが減ってる…」っつーのはコレですかっ (*゚∀゚)…残念ながら振り出しに戻る。


最初のインデックスに④を追加…
泣きながらサブタンクの補修

当初、割れを埋める感じでバスコークの施工したところ、タンクの内圧で穴が開いた。二度目の施工 (↑)ではコーキングの範囲を大きく取り、傷口を厚めに盛ってみる。

三度目の施工(↑)更にバスコーク重ね塗り。ところが前回のバスコークにLLCが浸食してペラペラに剥離した箇所に盛ってしまい、水膨れになって吹き出した跡がある。うーんもしかして、バスコークはLLCに弱いのか。

懲りない四度目(↑)浮いた箇所ぜんぶ剥がして新しいバスコークを塗る。根拠はないが異素材の小さな布を挟み込んでみた。熱膨張によるLLCの浸食と水芸を防いでくれる気がする。

がっ! やはり失敗。

おいおい、冷静になれ。ここは修理の極み、執念の利する「執利」を勝ち取るため、資材か施工のどっちが原因か。そこから考え直そう。これは漏れた空気が出口を見つけ、同時にLLCが滲むとバスコークが浮くのでは?巡り周ってアッパーホースとおなじではないか。

失敗は踏み台☆成功に近づけ!

とは言うても。そーとー疲れた五回目の施工。長い雨のおうち時間な日々も終盤にさしかかり、農園の巡回にクルマが要るので、これで最後にしよう。

尻の穴じゃないよ(↑)バスコークの密着を高めるため、サブタンクの表面をヤスリがけした。あとはしっかりコーキング剤を塗るのみ。施工の方法はいろいろ試した。さあ、これで駄目なら資材の問題。AmazonでJBウェルドの購入か ebayで新品の調達しかない。


サブタンクが完治するまで、真水を代用して補修を見極め中。LLCは濃度が低いほど、冷却効率が上がるようでサーキットで真水を冷却水する人もいるぽい。ただ、LLC濃度が20%以下だと防錆効果を発揮できないので、あくまでも 一時的に使うのが無難だね。

漏れてないのに減るっつーのが気になった。

きちんと調べると、サブタンクは密閉され、内圧がかかることで冷却水の沸点を抑えている。なるほど、些細な亀裂でも内圧が掛からないと沸点が下がり、冷却水の温度が高くなる。そーなると、そこそこの蒸発もあるってことだ。となると、サブタンクの冷却水「漏れ」ばかりフォーカスしていたのだが、それは二次的なもので、タンクの「エア抜け」こそ重要なのだ。

サブタンクは内圧をかけてLLCの沸点を抑える部品であり、運転席でインジケータを見て水温が高くなってるということは、サブタンクの内圧が正常でないということでもある。じつに内燃機関は奥が深い。

修理したサブタンクが赤身の肉ぽい色なのは、以前うっすーいLLCを入れっぱなしにして、タンクに循環した錆が固着。これ以上は洗浄しても戻りませんw ハツモト!

その後、JBウェルドを購入!

まぁ早くからJBウェルドで施工すれば、アッパーホースもサブタンクも、果てしない試行錯誤の旅に出なくてもヨカッタですねwワっハッハッハー!JBウェルドのレビューはまたの機会に。

ニューノーマル!ついにマスクは
顔のパンツになりましたねー (*゚∀゚)

☆★ Have a fan!! ★☆