実況見分は日曜に。

今日が日曜でなければ、女子高セイとか
チビッコの通りが多い、そば屋の前あたり。
あたしが自転車で追い抜きざまに
目があった、3にんの男衆。
ひとりは 困惑した顔。
ひとりは 血気盛んな顔。
ひとりは 物悲しい顔。
三人はそば屋の前で、低い塀に見え隠れする。無言で。
追い抜く瞬間、初めて気付く程度だった。ほんの数秒だ。
低いブロック塀越しに、
最初に目が合ったのは
物悲しい顔の男。三十半ば。
彼は肩が股間に向けすぼんでいたので、
ただ私は「悲しい顔して、しっこしよる」と認識。
後ろの男は困惑顔。傍らの血気盛んな顔は電話中。
ん。でも、なんか意味不明。
追い越し際、もう、半分振り返りつつ、
もう一度。物悲しい男の肩が、股間に向け
きゅっとすぼんでいる、腕の先を見た。
両手が袋に入ってた。
腰に紐がまわってた。
シッコではない。見分…
何もしらんとは言えど、
まじまじ目が合ったやんけ。
しかも、ご丁寧に3人とも。
なんだ、どうすればいい。俺。
穏やかな日曜なのに気が重い。
日曜のランチタイムにカイシャの仲間と
そば屋の前でシッコかよーー!と。
そんな目で見た、俺も 罪深い。